10月23日、にぎわい交流館au多目的ホールにて、映画「道草」の上映会とトークセッションを開催しました。今回は秋田市手をつなぐ育成会さんとの共催として、秋田市からの助成金を受けての開催でした。
映画「道草」は、ヘルパー(介護者)をつけて一人暮らしする知的障害の方々の日常生活をとらえたドキュメンタリーです。
重度の自閉症や知的障害、自傷・他傷といった行動障害を持つ方も、2014年の重度訪問介護制度の対象拡大によりヘルパーをつけて一人暮らしができる可能性が広がっています。
映画の中では、そんな一人暮らしを実現している知的障害者とヘルパーの日常のやり取りや、道草しながら散歩する姿が映し出されます。時には葛藤するヘルパーや保護者の姿も。
言葉遣いや態度は、時に福祉に従事する方から見ると度を超えていると感じる部分もあるかもしれませんが、そこにはヘルパーという立場を超えてもっと近づいたような関係性が垣間見えます。
上映後には秋田で福祉に携わる方々と監督の宍戸氏とのトークセッションを開催し、白熱した意見が交わされました。
参加した方々からのアンケートを抜粋して紹介します。
映画について・・・
・重度訪問介護を利用して地域で暮らす知的障がいをもつ人達の日常の生活を映像で知ることはわかりやすく貴重だった。
・障害を持った方のリアルな生活が見れて、知識のない私にとって貴重な経験でした。
・失礼ながら介護者の話し方もフランクだしあまり介護士っぽくないなと思いました。でも、単純に会話が面白かった。
・映画は流れるものがあたたかいだけではなく真剣な問いや、継続する意志のようなものが感じられ、時間を忘れて観ました。・互いをよく観ていることが印象に残りました。
・上映された映画はとても面白かったです。僕自身、ヘルパーの仕事をしているので勉強になること、考えさせられることがたくさんありました。 映画のような暮らしをしているのが 100 人ぐらいしかいないというのはとてもびっくりした。
・重度訪問介護で秋田でも知的な面での介護ができれば、グループホームより理想です。私はそんな生活をさがしています。
・全体の感想になりますが、入所する・しない、一人暮らしする・しないに関わらず、「関わりを増やすこと」の重要性を考えさせられました。障害をお持ちの方とそうでない方ということだけでもなく、たとえば現代の子どもをめぐる環境を見ても、たくさんの人、世代とかかわること(恐らくお互いに)を軽視しては危険だと思います。丁寧に人が人と付き合っていける、せわしくない時間・環境があって欲しいと思いました。
トークセッションについて・・・・
・いろいろな立場からの発言を興味深く聞かせていただけたのがとても良かったです。
・皆さまそれぞれの肉声(本当に思っているであろうこと)を聞くことができ、非常に勉強になりました。
・トークゲストの「親が子どもを見るのは現実的ではない」というのは同感です。
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