2020年11月28日「マイナス1歳からの医療」のテーマで、オンライン講演会と座談会を開催しました。参加者は、お子様をお持ちのお母さん、子どもと関わる仕事に携わっている方、医療系学生や助産師、教員など様々、約30人でした。
お話くださったのは、林伸彦先生(当時千葉市立青葉病院産婦人科医長、兼 NPO法人親子の未来を支える会 代表)です。講演では、先生が研修医時代に感じた「お腹の中で赤ちゃんの病気や障害が進んでいくのを見ているだけの現状を変えたい。」という思いや、その後の米国留学での医療、そこでの学びや現在の活動について熱く語られました。
出生前診断 ⇒「産むか産まないか、中絶の是非・・・善か悪か」という判断になってしまいがちですが、そうではなく、それぞれがよく知り、考え、迷いの中で決断すること、またその決断を周囲が尊重していける環境が整っていくことを願いたいと感じました。
後半では、座談会として出生前診断の経験がある2人の母親が林先生と共に語り合いました。どんな気持ちを持って出征前診断を受けるか、その結果に対してどう判断するかというのは、その人が置かれている環境によって変わります。同じ当事者であっても、その時の状況によって変わり得るもので、一律に判断できるものではありません。まして、直接関与しない他人がその判断に対しとやかく言う権利もないのではないでしょうか?
~私たちにできること~
それは、当事者が選んだその選択を尊重すること、そしてお腹の中の子どもに障害があることが分かっていても産むことを決意した母親とその家族がいたら、その家族が少しでも笑顔で暮らしていけるような環境を、社会の一員として一緒に創っていくことなのかもしれません。
NAOのたまごが合言葉にしている「障がいがあっても、家族みんなが、それぞれ望む自分の人生を大切にして、地域の中で生活したい!」が実現できるように・・・。
林先生はその後、胎児診療に特化したFMF胎児クリニック東京ベイ幕張を設立され、院長に就任しておられます。
Comments