私の亡きあとの世界から考える~今をよりよく生きるためのダイアローグ~
- 佐々百合子
- Dec 9, 2022
- 4 min read

【この企画について】
人は、誰もがいつかは生を終えるときがきます。裏を返せば、人生は有限だからこそ、「いま、この時」が価値のあるものになるともいえます。けれど、目の前のことや漠然とした未来への不安に捕らわれてしまいがちで、「いま、この時」を価値ある大切なものとして生きることはなかなか難しいものです。
そこで、代表の佐々がAnticipation Dialogue(アンティシペーションダイアローグ・未来語りのダイアローグ)を学んだ経験を活かし、一人ひとりが、いま、自分がこの世を去ったら、自分の周囲でどんなことが起きそうかをイメージし、語り合うことにより、ついつい後回しにしている課題に向き合い、「いま」をよりよく生きるためのダイアローグの場として開催しています。
理事2名とその後、理事に参画することとなった方の3名でランチをしていた際のふとした会話がきっかけでスタートしました。
佐々:人生が有限だということを、普段はどれぐらい意識して生活してる? 私は20代の頃よりも、息子が生まれ亡くなった頃から、より意識するようになって。もし今急に何かで亡くなったとしても、あれをやっていない、これをやっていないと後悔しないように、棚卸することを意識してたりするよ。
理事A:私も、人はいつかは死ぬんだって、若い頃から考えながら生きてるなぁ。
Bさん:え? そんなこと、考えて生活したことなんて全然ないです・・・・・。
佐々:そうなんだ・・・。あ! ちょっと思いついちゃった! 例えばだけれど、もし自分がいまこの世からいなくなったら、残された人の誰が困るとか、これだけはやっぱり先にやりたい、後回しにしてきたあれに手をつけなくては・・・とか、自分の人生を棚卸するきっかけになるような企画をやってみない? ここ数年、ダイアローグ(対話)の勉強をしてて、広めたいとも思ってファシリテーターの勉強をしているのだけど、その手法を使って対話型の企画をするの、どう?
理事AとBさん:いいんじゃない? 面白そうです。
このような会話が繰り広げられてスタートしました。
そして参加者を募り、第一回目のダイアローグが開催されました。
メンバーが集まるかと心配する中、既に面識のある方だけでなく初めてお会いする方もいらしてくださり、総勢13名でのダイアローグとなりました。
まずはお互いを少しでも知るきっかけとして、自己紹介をしていきます。ご自身のお名前、今日の参加者に呼んでほしい呼び方、この後 、安心して対話をするために知っておきたい、知っておいて欲しいことやこの企画に期待することを、お一人ずつ順番に話していきま
した。
丁寧に話を聴いていくので、この自己紹介だけで、実に1時間近くが経過していきます(笑)

そして中心の対話に移ります。
最初にダイアローグとは何かを少し説明した後、対話において最も大切な5つの基本ルールを紹介して、この先の対話が安心して進められるようにしました。
対話の進め方も参加者の合意を得て決めていくスタイルです。今回は一つのグループでも対話が可能な人数だったので、全員で一つの輪になって進めました。
ファシリテーターの質問は、主に次の三つです。
1.いま、突然あなたがいなくなったら、影響を受ける可能性があるのは誰だと思いますか?
2.その中で、最も影響を受けるのは誰だと思いますか? それはどのような影響でしょうか?
3.考えられる影響の中で、悪い影響には、どんなことがありますか? その悪い影響を減らして良い状況にするため、あなたは何ができるでしょうか? その悪い影響を減らして良い状況にするために、どんなことが出来たらよいと思いますか? その悪い影響を減らして良い状況にするために、あなたは誰とどんな準備をしたいですか?
その後、他の参加者がリフレクティングを行い、そのリフレクティングを受けてさらに
全体で対話を行います。
おわりに、今日の対話の締めくくりとして、全員が一言ずつ話をして、第一回目が終了となりました。
このような対話の会にもしご興味のある方がいらっしゃいましたら、今後も3~4か月に一回の頻度で継続を予定していますので、お問い合わせください。
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